令和3年03月23日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録
https://kugikai-nakano.jp/view.html?gijiroku_id=3991&s=&#S1から、陳情書(件名 なかの生涯学習大学の再編について)に関わる部分のみ抜粋し、それ以外の部分は削除の上、<中略>と表記しました。
1.令和3年(2021年)3月23日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 市 川 しんたろう 2番 竹 村 あきひろ
3番 日 野 たかし 4番 渡 辺 たけし
5番 間 ひとみ 6番 河 合 り な
7番 斉 藤 ゆ り 8番 立 石 り お
9番 羽 鳥 だいすけ 10番 高 橋 かずちか
11番 加 藤 たくま 12番 吉 田 康一郎
13番 木 村 広 一 14番 甲 田 ゆり子
15番 内 野 大三郎 16番 杉 山 司
17番 ひやま 隆 18番 小宮山 たかし
19番 い さ 哲 郎 20番 小 杉 一 男
21番 若 林 しげお 22番 内 川 和 久
23番 いでい 良 輔 24番 小 林 ぜんいち
25番 白 井 ひでふみ 26番 いながき じゅん子
27番 山 本 たかし 28番 中 村 延 子
29番 石 坂 わたる 30番 近 藤 さえ子
31番 浦 野 さとみ 32番 大 内 しんご
33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき
35番 平 山 英 明 36番 南 かつひこ
37番 久 保 り か 38番 森 たかゆき
39番 酒 井 たくや 40番 むとう 有 子
41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 酒 井 直 人 副 区 長 白 土 純
副 区 長 横 山 克 人 教 育 長 入 野 貴美子
企 画 部 長 高 橋 昭 彦 総 務 部 長 海老沢 憲 一
企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 石 井 大 輔 総務部総務課長 浅 川 靖
<中略>
議事日程(令和3年(2021年)3月23日午後1時開議)
<中略>
日程第4 第2号陳情 なかの生涯学習大学の再編について
<中略>
第2号陳情 なかの生涯学習大学の再編について
(委員会報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第4、第2号陳情、なかの生涯学習大学の再編についてを議題に供します。
令和3年(2021年)3月12日
中野区議会議長 殿
厚生委員長 ひやま 隆
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
受理番号
件 名
審査結果
決定月日
意見
措置
第2号
陳情
なかの生涯学習大学の再編について
採択
すべきもの
3月12日
○議長(高橋かずちか) お諮りいたします。上程中の陳情に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
これより討論に入ります。斉藤ゆり議員、羽鳥だいすけ議員から討論の通告書が提出されていますので、順次通告議員の討論を許します。最初に、斉藤ゆり議員。
〔斉藤ゆり議員登壇〕
○7番(斉藤ゆり) 立憲民主党・無所属議員団の立場から、上程中の第2号陳情、なかの生涯学習大学の再編について賛成の立場で討論を行います。
このたび、多くの区民は、この事業の再編が検討されることについて、令和2年12月20日号の区報に掲載された「令和3年度予算で検討中の主な取り組み(案)にご意見を」の中で初めて知ることになりました。
区報には、新入生募集を今年度で終了し、令和5年度にシニア対象の生涯学習事業と地域での活躍応援事業に再編する検討を進めると記載がありますが、詳細が分からず、卒業できないのではないかと不安を覚えた在校生もあったと聞いています。関係者へは、再編について、議会報告の後、速やかな情報提供の必要がありました。
陳情では、募集の継続、説明会の開催、再編の検討に当たっては意見を聴く機会を設けることの3点が要望されていますが、いずれも理解できるところです。
一つ目の募集の継続については、既に来年度の新入生の募集の実施が決まり、3月10日より募集が開始されていますが、空白期間が生まれないよう、令和4年度についても検討されたいと考えます。新たに参加される区民への影響だけではなく、主に卒業生によって組織されている地域ことぶき会の存続にも関わることです。
二点目については、2月20日と27日に要望のあった方に対しての説明会が実施されていますが、生涯学習事業についての説明がありませんでした。必要な情報が提供されるよう、改めて対応を求めます。
三点目についても、この際、ワークショップ形式など参加型での意見聴取の場を設けてはどうでしょうか。
我が会派では、なかの生涯学習大学事業の運営は潜在的な課題があるものと認識しています。
この事業の目的を確認すると、自己啓発を通して生きがいを持ち、共に学び合いながら、地域社会へ主体的に参加していくことと読み取れます。しかしながら、実際は、大学を卒業してもなかなか地域での活動につながっていかないという状況があり、ここが一番の課題と考えます。これは、区の体制に検討の余地があると考えます。
環境アドバイザーの資格を取られた卒業生が、区での活動の場が探せないと言われていたのを聞きました。令和元年度の卒業1年後の受講生へのアンケートによると、区や地域に関心を持つようになったが69%、地域活動への関心、意欲が高まったは87%と高い数字となっています。この方々への活動支援の仕組みが必要なのでないでしょうか。
活動者がうまく地域のニーズにつながるような中間支援体制を充実させることが必要です。再編後に、今、区がスタートを考えている地域における活動支援の事業においても、今の体制のままではその点が不十分になる可能性があります。
区の説明資料によると、地域包括ケアシステムを推進する地域の様々な活動を担う人材支援が急務としていますが、区がどのような活動に対してどのような担い手を期待しているのかが明確ではありません。
地域活動とは、町会・自治会活動や区民活動センター運営委員会組織のほか、学校、幼児施設、児童館などの学校教育・子ども施設や図書館、文化施設など社会教育施設での活動、シルバー人材センターなど地域就労、近所の助け合い、支え合いのつながりなど、多岐にわたっているものです。この点は、自治体としての公共の在り方をどう考えるかということでもあり、整理が必要です。その上で、生涯学習大学卒業生が地域活動に結びつくように、講座内容を再構築してはいかがでしょうか。
なかの生涯学習大学は、さきに紹介したように、学びを生かして地域社会に参加していくといった、生涯学習と地域活動支援事業とが一緒になったハイブリッド型事業であることが、他の自治体にはあまり例がない、先駆的でユニークな取組となっています。この点は外部からの評価が非常に高く、学習成果を地域活性化につなげている事業として文部科学省の事例報告に取り上げられたり、令和元年には全国市民大学連合会の優良市民大学の一つに選定されました。
定年後に帰属集団がなくなってひきこもりがちだったが、仲間ができた、生きがいが見つかり人生を見返すことができたと現役生の方からお話を伺いました。シニア世代にとって、地域につながり、生きがいを持って生き生きと過ごすこと自体が何より大切であることは言うまでもありません。
個人の学びへの支援をどう考えるのか、地域での個人の活動支援を行政においてどのように位置付けるのか、地域共生社会における自治体としての組織的な社会教育の在り方、考え方を区はしっかり持つことが必要です。
また、この事業が長年続いている中で、適宜事業体制は見直されてはいましたが、生涯学習大学の課題に対しての抜本的な解決には至っておらず、この機会にぜひ職員体制や庁内組織体制を再検討されるよう求めます。
このたびの再編が実効性のあるものになるよう、カリキュラム内容の再構築等を行い、改善すべきところは改善し、区民の意見も聴きながら、ハイブリッド型なかの生涯学習大学のよさを生かした形での再編となるよう提案し、賛成討論といたします。
ありがとうございました。
○議長(高橋かずちか) 次に、羽鳥だいすけ議員。
〔羽鳥だいすけ議員登壇〕
○9番(羽鳥だいすけ) 第2号陳情、なかの生涯学習大学の再編についてに対して、日本共産党議員団を代表して、賛成の立場から討論を行います。
本陳情は、中野区報第2058号に掲載された令和3年度に検討中の主な取組案中の「検討中の主な見直し事業」の中の、なかの生涯学習大学の新入生募集の終了と2023年度での同事業の再編に対し、今年度での新入生募集の終了を撤回するとともに、再編に際しての区民への説明会、意見交換会を求めるものです。
なかの生涯学習大学は、1973年にことぶき大学として開設され、日本における生涯学習展開のはしりとなりました。昨年度までで卒業生は8,241名を数えています。
本来、人間の学びは生まれて間もないときから死ぬまで生涯にわたって行われるものであり、ことぶき大学から続くなかの生涯学習大学の取組は、高齢期における人間の学びを支える重要な役割を果たしてきました。
受講者へのアンケートでは、なかの生涯学習大学の取組や学びを通して、地域の友人や知人が増えた、区や地域に関心を持つようになった、地域活動に参加するようになったなど、多くの効果がもたらされていることが明らかになっています。地域活動への関心については、受講によって高まったと回答した方が過去3年間で85%以上に上り、多くの方が実際に地域活動に参加しています。地域の友人や知人が増えたという方も約80%に上っています。
高齢者の閉じ籠もりや孤独死の問題が大きな社会的注目を集めているこの時代、特に独り暮らし高齢者が多い中野区において、今のなかの生涯学習大学の取組が大きな役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。
陳情の文章の理由に述べられていますが、なかの生涯学習大学の再編が区民の前に明らかにされたのはこの区報が初めてのことでした。現行制度からの大幅な改変を示唆する内容を受講生に一切知らせることなく発表したことは、大きな問題があったと考えます。
私自身、同事業に参加された方々がなかの生涯学習大学卒業後も地域でかけがえのない仲間の輪をつくり、生活されている姿を見て、お金に代えられないこの事業の重要性を感じています。
講義の規模が適切であるのか、受講者間での地域活動への参加意欲の差、社会教育、生涯学習に関して区内の大学との連携はどうかなど、時代に応じて検討されるべきものもあり、事業の見直しが必要なこともあるかと思います。
そうしたときにおいても、現行のなかの生涯学習大学がどのような役割を果たしてきて、どのような改善点があるのか、受講者やまだ受講されていない区民からも社会教育、生涯学習について様々な意見を伺う必要があると考え、陳情に賛成をいたします。
○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより採決いたします。
上程中の陳情を採択するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、上程中の陳情は採択するに決しました。
<中略>
○議長(高橋かずちか) 以上で本日の日程を全て終了いたしましたので、散会いたします。
令和3年第1回中野区議会定例会を閉じます。
午後9時01分閉会
会議録署名員 議 長 高橋 かずちか
議 員 加藤 たくま
議 員 浦野 さとみ
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